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明眸皓歯

先日の医療系情報誌にドイツのBASF社が虫歯の原因菌の一種であるStreptococcus mutansを減らす働きのあるL.anti-cariesという乳酸菌を発見しガムにすることによって口腔内の悪玉菌を50分の1に減少させることができるようになったという記事がありました。キシリトールを含むガムには抗菌性があるのは知られていますが虫歯を防ぐ菌まで抑圧してしまいます。
よって画期的な商品! みたいな記事でしたが日本ではすでに数年前に東海大学の古賀教授がLactobaccillus salvarisとして虫歯予防の乳酸菌を発見しています。

同じ菌なのでは? という疑問もわきますがそれはさておき虫歯は感染症であり歯が腐る病気であるため予防が大切です。

日本は先進国中最悪に近い虫歯天国です (WHO発表のDMFT指数参照)
これだけ町中に歯医者さんがあふれており国民皆保険制度の下で廉価に歯医者にかかれるのに歯が悪い日本人・・・・

何かがおかしいと思いませんか?  フィンランドの12歳児のDMFT数は1.2、これに対して日本の子供たちは3.6 約3倍も虫歯になっている状態です。 

日本では圧倒的にフッ素とキシリトールの使用がフィンランドに比べて劣っていると思います。
歯はエナメル質を削ったら最後、一気に崩壊への道を突っ走ります。

ですから皆さん歯は治療よりも予防が大切です。

美容外科医といえどもエナメル質を削り被せ物をする審美歯科治療はあまり賛成できません。
なぜなら健康なエナメル質を削る治療は長い人生を考えると邪道だからです。
矯正治療で審美を整えていくのが本道です。
しかし矯正は時間がかかります。 時間的制約からどうしても選択肢がこれしかないという人のみに審美歯科治療は施術すべき方法と考えます。

私は健康的に美しく患者さんになってほしいと思っています。
昔から日本では美人の条件を明眸皓歯(めいぼうこうし)と表現していました。
健康的な美しい歯でありつづけるためにも皆さんにはフッ素、キシリトール、唾液乳酸菌を上手に利用してほしいと思います。 唾液乳酸菌を希望の方は診察時に私に一声かけてください。

今日はたれ目形成の内側法、外側法同時施術例の紹介です。
初診時は他院での切開二重の創がまだ癒えてなかったため切開の創が落ち着いてから手術を考えましょうとお話しし、お帰りいただきました。
その後、切開二重の創も癒え手術に対する強いご希望があったので施術を行いました。
上段:術前です。
下段:術後一週間抜糸直後です。 (写真の供覧は患者様の快諾を頂いています)
明眸皓歯_d0092965_20592696.jpg

理想の形になり大満足とのことでした。
まだ下瞼は腫れていますが次回2週間後検診の頃にはすっかりひいて綺麗になっていると思います。
# by shirayuribeauty | 2006-10-11 21:00 | 美容外科
乳頭縮小
今日は乳頭縮小の患者さんの再診がありましたので乳頭縮小をご紹介します。

乳頭縮小は乳頭のサイズを小さくする方法ですが手術の方法として大きく分けて二つの方法があります。

一つは「楔状切除(せつじょうせつじょ)」であり乳頭の上から楔型に切り込みをいれて小さくする方法です。
長所は手術自体が簡単で乳頭の基部構造を痛めないため壊死等の心配がほとんどありません。
短所は乳頭上部を大きく楔状に切除し縫合するため乳管が閉じるため将来授乳の際に一度通管のために御来院していただかないといけない点です。

もう一つはLewis法と呼ばれる方法でまず乳頭の基部をバウムクーヘンのように切り取り高さを減じて、残ったきのこ状の頭部を何箇所か側方楔状切除をおこなって全体のサイズを小さくする方法です。
長所は乳管を温存するため将来の授乳の際に通管するために来院しなければならないという煩わしさがありません。
短所は基部を切り取るため血行不良になるリスクがあります。その結果最悪の場合には残存乳頭の壊死という状態になる危険性があります。 また手術自体も細かい作業が必要となるため前者の楔状切除法と比較して手術時間が余計にかかります。

今回の患者さんはLewis法をご希望されました。

最上段:術前立位です。
 上段: 左乳首の手術が終わった状態です。 右はまだ手術していません。
 下段: 左右の手術が終わった直後です。
最下段: 術後約10日経た本日です。 (写真は患者様の快諾を得て供覧しています)
乳頭縮小_d0092965_1113133.jpg


本日の写真だと右乳首に一部黒い箇所があるので壊死かもとご心配されるかもしれませんがこれはカサブタなので心配はありません。
# by shirayuribeauty | 2006-10-10 23:57 | 美容外科
美容外科と形成外科
以前美容外科は大きな二つの団体があり一つは戦前からの十仁病院からの流れを組む十仁系、もう一つは形成外科の中の一分野として美容外科を捉える形成外科系の団体がある旨を記載したと思います。

本年の十仁系の美容外科学会と形成系の美容外科学会を比較して思ったこと

圧倒的に手術手技に関する研究、討論は形成系の美容外科学会の方がレベルが上でした。
また倫理的にもしっかりした先生が多いように見受けられました。

美容外科は独立標榜科である以上、それを形成外科の一分野として植民地科としてしまうような形成外科学会の政治的志向は好みませんが技術の探求、高い倫理性を維持しようとする努力の面は高レベルだと思います。

今回の形成外科系美容外科学会のテーマは「学問としての美容外科」であった故、十仁系、形成系の閥枠を超えた討論を願わくばしてほしかったです。 学会員以外は学会会長の許可がないと参加できず、実質上十仁系医師達を排除した学会は「学問としての美容外科」ではなくて「形成外科のための美容外科」にしかなりません。 真のアカデミズムは出身母体を超えて討論されるべきだと思います。 

願わくば日本国民のためにも同名の学会がお互いの権益争いをし合うのではなく、統合されてほんとうの美容外科の追求の会になればと願っています。
# by shirayuribeauty | 2006-10-09 00:00 | 美容外科
今日は骨と関節の日
10月8日は骨と関節の日です。

それにちなんだお話をしたいと思います。

骨はいつまで成長するのでしょうか? 普通は成長線が消失する20歳前後までというのが今までの教育でした。

顔の骨も成人になったら特に成長などないというのがいままでの知識だったと思います。

ところがその今までのその常識をひっくり返す研究がありました。

フィラデルフィア小児病院のScott P.Bratlett先生の研究ではワシントンのスミソニアン博物館(原爆搭載機「エノラ・ゲイ」を展示していたとか原爆展を米国退役軍人達の反対で開催できなかった博物館として日本人には有名ですね)で多数の人骨を調査した結果実は経年と共に頭蓋骨のサイズは成長しているというものでした。

中年以降の人は顔が大きく感じるのは脂肪等の肉付きだけの問題ではなく骨格自体もサイズが大きくなっていたというのは驚きです。


今日は睫毛植毛の手術の際に埋没二重と目尻切開を同時にどうしてもしたいと言われて根負けするような形で結局施術しましたが医師としてはなるべく手術をわけて受けていただいたほうが様々な合併症が少なくて安心です。 しかしご遠方から泊り込みで受けにこられていたり、術後の腫れの期間等の都合でどうしてもなるべく一度にすませたいという患者さんの事情もわからないわけではありませんし悩ましいところです。 どこまで一度にできるかできないかの線引きは常に悩みます。 患者さんの希望を可能な限りかなえてあげたいけれどそれを受け入れることによって患者さんが後で合併症で辛い思いをする可能性が高ければそれは医師が線引きをしなければなりません。 その線引きが本当に悩ましく難しいと日々思います。
# by shirayuribeauty | 2006-10-08 23:44 | その他
明日は骨と関節の日
明日は骨と関節の日です。『ホネ』の『ホ』は十と八にわけることができ10月8日に決まったという話です。

そんな骨と関節の日を記念して和歌山県立医科大学の吉田教授の腰椎内視鏡手術の講演と日本大学の龍教授の変形性膝関節症についての講演が今日あったので聴いてきました。

最近腰の内視鏡手術が流行っていますがこれは今から10年前の1996年に開発された方法で最初は腰椎椎間板ヘルニアへの適応だったのが今や腰部脊柱管狭窄症や頚椎症まで拡大されてきています。

最近、グルコサミンを飲むと膝にいいと健康食品がでまわっていますが実際の研究では効くという論文と効かないという論文があって白黒はっきりついているわけではないようです。

さて

今日は「鼻尖縮小」と「小鼻縮小」 を同時に手術された方の経過レポートです。
(写真は患者様の快諾を得て供覧しています)
上段: 術前です。
中段: 鼻尖縮小と小鼻縮小術後一週間抜糸時ギプスを外した直後です。
下段: 術後二週間の経過観察来院時です。
明日は骨と関節の日_d0092965_047203.jpg

希望通りの形態で大満足との事で私もほっとしました。
最近秋雨なのか湿気が多い日々が続いています。 週末はカラッと晴れてくれるといいですね。
# by shirayuribeauty | 2006-10-07 21:02 | その他