今日は紀元前49年ガイウス・ユリウス・カエサルが有名な言葉「賽(さい)は投げられた」と共にルビコン川を渡った日として有名な日です。
人生には渡った以上突き進まねばならない「ルビコン川」が幾度かあります。
本日は頬骨再構築法をお受けになられた患者さんの症例紹介です。
内容は頬骨(きょうこつ)の張りを減少させる手術となります。
この頬骨の張りを減少させる方法として大きくわけて3種類あります。
1.頬骨を削る方法・・・・・ まさに頬骨削りの文字通りの方法です。 特殊な電動機械を用いて頬骨を削りますが削り幅はあまりたいしたことはなく頬骨のでっぱりが強めの人には適しません。 もちろん時間をかけて削れば削り幅を増やすことは不可能ではないですがモーターが焼け付く可能性があるため削り幅に限度があります。
2.頬骨弓を切り落とす方法・・・・ 多くの形成外科医が行う頬骨弓に対する術式です。頭頂部より頭皮を剥がして頬骨にアプローチするか、口腔内と耳前部よりアプローチし頬骨弓を切り落とす方法です。
3.頬骨弓の形態そのものを再構築する方法・・・・ ライフクリニックの勝間田先生が昭和50年後半から60年前半にかけて十仁病院にて研究開発された手術法で頬骨を細分化して再配列、再構築する方法です。
他の方法で効果がなかった多くの患者さんがこの方法を求めて勝間田先生のところへいらっしゃっています。
本日ご紹介の患者さんはカウンセリングの結果3.の頬骨再構築法をご希望され手術をお受けになられました。
上段:左:術前です 右:術後一週間抜糸時です。
下段:術後5か月再診時です。(写真は患者さんの快諾を得て供覧しています)

頬骨の横の張り出しの改善は満足だけどななめ前からみた頬骨の張り出し(下写真
赤線強調部をもっと削りたいとのご希望でした。
左:術前です 右:術後5か月再診時です

赤線強調部分の突出が気になるとのことで「そぎ落としてほしいくらい」とのことでした。 これ以上削ったら私は変だと思うのですが頑として「削る!」といっていうことを聞いてくれません。
堪忍してほしいなぁ・・・ と思うのですがどうしてもというのなら再びメスを握ります。
でも再度よく考えてください。 貴方の風貌は貴方自身が思い悩むほど悪くありません。
数年経てば「何故あんなことで悩んでいたのだろう」と思うかもしれません。
美容外科手術は魔法ではありません。 希望しない形態、感染、創、その他合併症など起こりえる危険性が必ず存在します。安易な手術は厳に戒めるべきです。
若い時の楽観的予測は人生の新たな道へ開く扉にもなりますが、事態が希望に叶わなかった時は深い心の傷を負う転落への扉にもなりえることを重々考えてください。
私の行う頬骨再構築法のデメリット
1.効果がありすぎて希望よりも凹んだ状態に感じる場合がまれにあります。 その際は脂肪移植等のメンテナンスが必要になるかも知れません。
2. 顔面神経側頭枝麻痺(おでこに皺を作ることができなくなる)の可能性があります。
現在半永久的に麻痺が残った方はいませんが改善まで最長8ヶ月を要した方がいらっしゃいます。