本日ご紹介の患者さんは2年以上前に私の執刀にて鼻尖縮小術をお受けになられた既往があります。
一週間後の抜糸後は再診に現れていらっしゃらなかったのでどうしたものかと案じておりました。
そんな患者さんが2年ぶりにひょっこり現れました。
その後鼻先を下げたいとのご希望にて1年前に某クリニックで鼻先を下げる目的!?でL型プロテーゼを留置術をうけたとのことです。
(筆者注: L型プロテーゼ単独で鼻先を下げることは非常に危険であることは美容外科医にとって常識であると私個人は思っていましたが・・・)
鼻先はプロテーゼが今にも飛び出しそうに皮膚が薄くなり赤くはれていました。
皮膚を突き破ってしますとかなり目立つ醜状痕を残しますので緊急に前医にての抜去手術をお勧めしました。 しかし前医での執刀をかたくなに拒否されたので私が行うこととしました。
しかも注文は鼻根部の高さが一気になくなると周囲の目もあるのでどうにか鼻先のみの処理にとどめてほしいとのことでした。
上段:術前です。今にもプロテーゼが飛び出しそうになってきています。
下段:術後一週間抜糸時です。(写真は患者さんの快諾を得て供覧しています)
(写真をクリックすると拡大します)
まだまだ鼻先の皮膚が奇麗に治るには予断を許さない状態です。
患者さんへ 「禁煙を厳守してください!」
この合わないL型プロテーゼがいかに恐ろしいものであるか2年前の患者さんの写真から振り返ってみましょう。
上段:2年前術前です。
中段:2年前の鼻尖縮小術術後1週間再診時です。
下段:今回L型プロテーゼ頭部除去手術術後です。
鼻先を下げたくてうけたL型プロテーゼ留置術だったはずなのに皮膜硬縮が生じてプロテーゼの頭部を抜去したら以前よりも上向きになってしまっています。
鼻先をしっかり下げたいとのご希望ですがこれからの修正の道は残念ながら困難なものになるかもしれません。
皮膚の状態が落ち着く6か月を待ってその後も頑張れるのなら私も一生懸命お付き合いします。