10月8日は骨と関節の日です。
それにちなんだお話をしたいと思います。
骨はいつまで成長するのでしょうか? 普通は成長線が消失する20歳前後までというのが今までの教育でした。
顔の骨も成人になったら特に成長などないというのがいままでの知識だったと思います。
ところがその今までのその常識をひっくり返す研究がありました。
フィラデルフィア小児病院のScott P.Bratlett先生の研究ではワシントンのスミソニアン博物館(原爆搭載機「エノラ・ゲイ」を展示していたとか原爆展を米国退役軍人達の反対で開催できなかった博物館として日本人には有名ですね)で多数の人骨を調査した結果実は経年と共に頭蓋骨のサイズは成長しているというものでした。
中年以降の人は顔が大きく感じるのは脂肪等の肉付きだけの問題ではなく骨格自体もサイズが大きくなっていたというのは驚きです。
今日は睫毛植毛の手術の際に埋没二重と目尻切開を同時にどうしてもしたいと言われて根負けするような形で結局施術しましたが医師としてはなるべく手術をわけて受けていただいたほうが様々な合併症が少なくて安心です。 しかしご遠方から泊り込みで受けにこられていたり、術後の腫れの期間等の都合でどうしてもなるべく一度にすませたいという患者さんの事情もわからないわけではありませんし悩ましいところです。 どこまで一度にできるかできないかの線引きは常に悩みます。 患者さんの希望を可能な限りかなえてあげたいけれどそれを受け入れることによって患者さんが後で合併症で辛い思いをする可能性が高ければそれは医師が線引きをしなければなりません。 その線引きが本当に悩ましく難しいと日々思います。