本日ご紹介の患者さんは 左下肢をISKDにて約5cm延長し 術後約1年 今回 右下肢を preciceにて延長して 術後約3週間になる患者さんです。
左:術前です。
右:左下肢ISKD 5cm延長 (術後約1年), 右下肢 precice 術後約3週間

右下肢は現在約8mmの延長です。
ご感想は「痛みもかなり引き、延長も始まりと概ね順調に思えます。」とのことでトラブルもなく「まあ満足(4/6)」と順調な経過です。
これから右下肢も5cmの延長を目指して頑張っていきましょう!
ISKDのメリット
・髄内釘のためかさばりません。
・髄内釘による脚延長術の中では一番費用が安いです。
ISKDのデメリット
・器具の不具合の発生により米国でリコール扱いされています。
・いったん伸びたら縮めることができません。
・感染が生じた場合 創外固定器に切り替える必要があります。
precice(プリサイス)による脚延長術のメリット
・髄内釘なのでかさばらない(みなさんお仕事されながら延長されています)
・万が一骨の出来が不良の場合 いったん短縮することができます(非常に優れた点!)
precice(プリサイス)による脚延長術のデメリット
・高額
・感染が生じた場合は抜去して創外固定器に切り替える必要がある可能性があります。
現時点での脚延長術そのもののデメリットとしては
・約1年近く荷重制限のある生活(松葉杖等)(将来的には即荷重可能の髄内釘等の出現(すでに米国では臨床実施されています)により変わる可能性が十分あります)
・変形治癒のリスク
・器具の破損のリスク
・運動機能低下のリスク
・骨髄炎に罹患のリスク
・通院が大変(最初のころは1週間に1回の通院 そのうち2週間に1回、1か月に1回と間隔はのびていきますが通院はやはり大変です。ご遠方でどうしても当院で脚延長術をお受けになられたいとお考えの方はかならず当院の近くに引っ越して一年は当院の近傍で生活する覚悟で願います。)
等 日常生活に重大な支障をきたしかねないリスクがありますので脚延長術をお考えの患者さんはそれらのことを熟慮願います。
それでも脚を延長したい! と熱い思いをお持ちの方は当方も全力でサポートさせていただきますのでご相談いただければ幸いです。
先日お心遣いを戴きました。

ありがとうございます。 どうかお気を遣わないで下さい。