あけましておめでとうございます 今年もよろしくお願い申し上げます。
昭和12年(1937年)のシナ事変から昭和20年(1945年)までの大東亜戦争までの日本人戦没者は約310万人にも達しています。
戦闘に携わった否に関わらず、皆、国や国民のことを思い、力を尽くして戦い、あるいは働き、あるいは米国の一般市民無差別大量虐殺故に亡くなった人々であり、今日の日本がその人々の犠牲の上に築かれていることを決して忘れてはならないと思います。
戦没者のご冥福をお祈りすると共にこれからよりよい日本の建設に向け新たな一年を頑張っていきたいと思います
本日ご紹介の患者さんは他院にて頬骨骨切術ならびにあご先骨切術をお受けになられた既往のある患者さんです。
限界までお顔を上下に短縮したい、 下顎を後方回転したいとのご希望にてご相談にこられました。
上顎を短縮し下顎を後方回転するとあご下がたるみ、また睡眠時無呼吸症候群になる可能性があり得るリスクをご説明させていただきましたがそれでも手術を受けたいとご希望にていずれせめてあご先だけ前に出す手術をうけるというお約束のもと(あご先前方移動術により多少オトガイ舌骨筋が前方にひっぱられることによりたるみ改善や気道の開大が見込まれます)中顔面短縮術(上顎ルフォー(LeFort)Ⅰ型骨切術+下顎矢状分割術)のご依頼を受諾しました。
上段:術前です
下段:術後約2週間再診時です

15mm上顎を短縮しています。
ご感想は「大満足(6/6)」と順調な経過です。
またの再診をお待ちしております。
中顔面短縮術のリスク: 下記リスクを予防するため各施設で最善の努力をしているはずですがそれでもゼロにはできない故 熟慮が必要です。
1.全身麻酔の事故のリスク (約7万件の全身麻酔に1件の麻酔死亡事故確率の統計調査報告等あります)
2.術後の腫れによる気道閉塞 → 気管切開等必要になる可能性
3.感染
4.感染や血流不良による歯肉や歯槽骨の壊死、欠損
5.プレートやネジがゆるんだりして再手術になる可能性
6.咬合の安定化まで時間を要する。場合によっては術後矯正が必要になる可能性。
7.眼窩下神経麻痺や下歯槽神経麻痺の可能性
8.出血
9.鼻中隔湾曲が生じる可能性
10.口蓋瘻が生じる可能性
11.鼻の形態が変わる可能性(5mm以上中顔面を短縮すると顔面の軟部組織が上下に押しつぶされて横に逃げるため、小鼻の広がり防止のためにをAlar base cinch suture をしても小鼻が広がる確率は高くなります。また顔面が小さくなることにより相対的に目や鼻が大きく見えるようになります。)
12.歯の違和感がしばらく残存する可能性
13.蝶口蓋動脈や大口蓋動脈に動脈瘤が生じ術後しばらくして突然止血困難な鼻血出血が生じる可能性
14. 術後耳管機能障害を発症する可能性(通常は数日から数週で改善します)
15. 上顎骨馬蹄形骨切術を併用した場合、口蓋の天井が低くなることにより構音上発音しずらくなる音が生じる可能性
16.上顎洞炎を発症する可能性
17.上顎骨に馬蹄形骨切をした際に上顎口腔の天蓋領域に凸隆起を舌で感じる可能性
18. 上顎や下顎を後方に下げたり、後方回転の度合いが強いと将来的に睡眠時無呼吸症候群(OSAS)を発症する可能性
19.外国の報告においては発生率は稀と思われますが「失明」の報告があります。(一応この合併症を避けえる術法はありとされており私もその術法にのっとって手術をおこないますが絶対おこらない保証はありません。) 日本国内のケースでは私が浅学なのか見聞したことはありません
今年も全力で頑張っていきたいと思います。
よろしくお願い申し上げます。