本日ご紹介の患者さんは肩幅を狭くしたいとのご希望にて鎖骨短縮術をお受けになられ術後8か月の時点でプレート除去術をお受けになられた患者さんです。
肩幅は3cm短縮しています。
上段:術前です
中段:肩幅狭小化術(鎖骨短縮術) 術後約8か月再診時です
下段:プレート除去術術後5日再診時です

ご感想は「全然いたくないっ!」とのこと「満足(5/5)」と順調な経過です。
肩関節可動域もまったく障害なく順調な経過です。
肩幅をどこまで狭くできるかについては御遺体を用いて慶応大学整形外科の先生方が研究された結果、(鎖骨短縮変形が肩甲骨運動に及ぼす影響 どの程度の短縮が許容されるのか? 屍体肩を用いた研究Author:松村 昇(慶応義塾大学 整形外科), 中道 憲明, 池上 博泰 Source:骨折(0287-2285)33巻1号 Page1-6(2011.02))
「10%以上の鎖骨短縮により肩甲骨の外旋および後方傾斜が有意に障害された。また肩関節最大挙上角度は20%の鎖骨短縮により有意に低下した。」
とご報告されています。 よって可能な限り機能障害を避けるためには全鎖骨長の10%以下の短縮にとどめるのが望ましいと考えられます。
鎖骨短縮術のリスク
・感染
・キズ
・骨癒合不全
・鎖骨変形
・10%以上の鎖骨短縮により肩甲骨の外旋および後方傾斜が有意に障害される可能性
・20%の鎖骨短縮によりまた肩関節最大挙上角度が有意に低下する可能性
先日お心遣いをいただきました。

ありがとうございます。 どうかお気を遣わないでください。