本日ご紹介の患者さんは乳房脂肪移植(一年に三回)をお受けになられた患者さんです。
3か月おきに手術をお受けになられました。
上段:約9か月前術前です。
下段:最終術後三ヶ月後再診時です。
御満足(5/5)と順調な経過です。 2回目、3回目に幹細胞増殖因子を使用していますが使用しなかった1回目よりも定着率は良い感じとのことでした。
先日もっと大きくしたいとのご希望にて4回目の脂肪移植豊胸を行いました。
順調に定着することを願っています。
乳房脂肪移植のリスク
1.脂肪の定着率に個人差があること
2.しこり、石灰化が生じる可能性
この石灰化に関してはマンモグラフィーにて乳がんの誤診の原因になるとの意見もありますが先日都内某国立大学の乳がんに専門的に従事している医師に判別困難か否かを直接たずねたところ「全くそのようなことはない。 明らかに画像所見が異なるので乳がん専門医だったら確実に鑑別できる」との回答でした。
脂肪移植のしこりや石灰化は癌化しません。
医学的には 1.マンモグラフィーの所見の違い 2.MRA(MR angiography)での血管集簇像の明らかな違い 3.細胞診 4.組織診 で鑑別はしっかりつくはずです。
しかし乳がんは日本人女性の場合、罹患する確率は25人~30人に1人といわれています。 誤診の原因になる可能性がやっぱりあるのでは? とご不安な方は手術はお受けにならない方が精神衛生上よいと思われます。
先日お心遣いをいただきました。
ありがとうございます。 どうか御気を遣わないでください。