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美容形成外科後遺症:エラ削り後遺症
先日 某形成外科准教授の書かれた文章に「一般論として非形成外科医による美容手術においてトラブルが起きることが多い」との一文を目にしました。 

しかし臨床の現場からはホントかな?という感じがします。
なぜなら私の勤務しているクリニックではむしろ形成外科医による深刻なトラブルケースが多いからです。 所属する団体によってトラブルが多い少ないと評するのは意味がないことだとは思いますが一方的に非形成外科医で美容外科に従事している医師達がこきおろされているのもなんですから形成外科医に執刀された問題症例を例として供覧したいと思います。

本日ご紹介の患者さんは形成外科専門医であり日本美容外科学会(JSAPS)の医師によって手術をお受けになられた患者さんです。
既往は2年前に同医師の執刀でエラ骨骨切り術をお受けになられたとのことでお悩みの点はエラを削られすぎてしまったことによるエラがない特異な顔貌とエラの左右差と術後より生じている頑固な痺れと構語(発語)の多少の困難さでした。

あまりもの異常な状態に提携病院に3DCT(立体CT)の撮影を依頼しました。

左:骨格模型です。   左:患者さんの立体CTです。
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右の頭蓋骨模型写真と比較すると左側写真において赤→のところはエラが削られすぎているのがわかると思います。
青→のところは骨棘ができてそとからボコッとふれる塊となっています。

左斜め後ろからみてみます。
左:骨格模型です。   左:患者さんの立体CTです。
d0092965_1631174.jpg

左の骨格模型でピンク色の線が模型上にひいてあるところが下歯槽神経(下顎神経)が通っているところ(下顎管)になります。 左の写真で赤→のところが下歯槽神経が下顎管に入っていく下顎孔になります。かなりギリギリのところで骨切りがなされています。

下顎孔をわかりやすくするため緑の点線で囲いました。
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かなりギリギリのところで骨が切られているのがわかると思います。

右斜め後ろからみてみます。
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下顎孔からはいった下歯槽神経が通っている下顎管が左エラ骨切り後の骨縁で露出しています。 下歯槽神経の露出、損傷が疑われる所見です。

今まで同じ医院から輪郭手術後のトラブルを抱えた何名かの患者さんが相談にいらっしゃっています。
私はここでその医師の個人攻撃をするつもりは全くありません。
仮に99.5%の成功率の医師でも件数を多く行っていればそれだけ不具合を生じた患者さんが多く生じるのかもしれません。 すなわち年間1000例執刀している医師であれば99.5%の成功率でも5名の不具合患者さんが発生します。 100例しか執刀していなければ1名生じるか生じないかになります。
医師の手術技術の程度を数値化するは難しいのが現状です。
しかし形成外科診療の片手間に美容外科を標榜している医師に公的な場の文章で一方的に総執刀数や不具合発生率を一顧だにせず「一般論として非形成外科医による美容手術においてトラブルが起きることが多い」と記載されては日々美容外科に専従する医師達はたまったものではありません。 

私が診療を行っているクリニックは場所とメニューを一般患者さんに通知するホームページを除いて一切の有料広告を行っておりません。 それでも私の元にきてくださる患者さんは現状をどうにかしたいと必死に情報を集めてきてくださる方々ばかりです。 美容外科手術は形成外科専門医の執刀が安心とのことで最初そのような標榜をする医師に執刀されその後不具合により再手術、修正手術を希望され私の元を訪れる方々が多いのが実情です。

私個人は美容外科は独立標榜科であり形成外科とも整形外科とも異なる科でありいかなる科の医師も美容外科に従事するのであれば熟達した美容外科医師の指導を受けるべきだと考えています。形成外科の延長もしくは片手間に美容外科が行えると考えているのならばそれは傲慢であると思います。

ここで述べたいのは美容外科手術を行うのに形成外科医が良いとか悪いとかいう次元ではありません。 私にも技術、人格ともにすばらしいと認める形成外科専門医の先生がいます。そんな先生の執刀を経て私の元にこられると恐縮してしまいます。もちろん私の執刀で納得がいかず形成外科専門医を含む他院に行かれている患者さんもいらっしゃると思います。

御高名な先生が執刀されたケースでも「え?あの先生が本当に執刀して今の状態なのですか??」というような症例もたくさんご相談にいらっしゃいます。

日々の臨床の経験でいえることはどんな御高名な先生でも万人を満足させる美容外科手術はできていないということです。

先日記載させていただいた山口大学元教授の柴田先生のおっしゃるとおり専門医制度は医の堕落の始まりと考えます。医者同士のアイデンティティー確認のためならいざしらず、患者さんを集めるための標榜道具としたらこれほど下劣なものはありません。「○○専門医だから安心」ということは「○○大学卒の医師だから安心」と同様のレベルであり、そのような宣伝をして患者さんを集める事自体が品性がないと思います。 また自己が所属する団体の所属の有無で良医であるか否かを判断するのも視野が狭いとしかいいようがありません。


今日は高校の同窓会でした。 他学部卒業後に社会人を経て医学部に入りなおしてあと数ヶ月で研修を終え今度小児科の医局に入局する予定のT君といいお酒が飲めました。
数多き科の中でも小児科、産婦人科は特に忙しい科だとは思いますが初心を忘れず頑張ってください。 応援しています。 
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by shirayuribeauty | 2007-12-30 01:39 | 美容外科
鼻プロテーゼ飛び出し

先日、目のご相談にこられた初診の方のカウンセリング中にふとお鼻のできものが気になりました。
聞くと数ヶ月前からできていて抗生剤の処方をずっと受けているとのことでした。

若い方で数ヶ月も難治のできものとは尋常ではありません。

既往として以前他院にてバード型プロテーゼというものをいれたことがあるということでした。

ひょっとしたら?? と思い鼻の下から覗いてみると

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プロテーゼの脚が飛びでていました。 

分類法によって異なりますがI型もしくはバード型プロテーゼと呼ばれるプロテーゼの脚が右鼻孔より出ています。
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余談になりますが一般的に舟型、I型、バード型は分類法によって異なりますのでここでは写真の分類に従ってI型≒バード型とします。

プロテーゼの即抜去を強く勧めましたが「お金がない」とのことだったのでとりあえずプロテーゼをいれたクリニックで相談すれば無料でしてもらえるかも知れない旨をお話しその日はお帰りになられました。
数ヶ月も放置状態だったのでその日に絶対抜かなくてはならなかったわけではありませんでしたがすぐにでも対処してあげたかった自分としてはなんともいえないせつない気持ちになりました。  「無料でもしてあげるべきだったか・・・いやいやそれでは公平性が保てないでないか・・・」etc ・・・

ただ単に私に手術されるのが嫌だったのかも知れませんがとにかくせつない日でした。
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by shirayuribeauty | 2007-10-30 00:42 | 美容外科
顎下液体シリコン注入後肉芽腫除去手術
本日は遡る事14年前の1993年当時の河野官房長官がいわゆる河野談話を発表した日になります。 日本政府の調査では日本軍が慰安婦の強制連行を主体的に行なっていたとする証拠は発見されなかったにも関わらず河野談話では従軍慰安婦の募集には「官憲等が直接これに加担したこともあった」と述べ(証拠に基づかない狭義の強制性の肯定)、以後この発言は政治的に対日外交カードの一つとなってしまった観があります。
先月末の米国下院本会議における第2次大戦中の従軍慰安婦問題をめぐり日本政府に公式謝罪を求める決議案の可決もこの河野談話に基づいて米国のホンダ議員がこの決議案の提出をしたことに端を発しています。

様々な事情から慰安業に従事する女性がいるとは思います。当時の社会情勢の中で生きるためにそうせざるおえなかった、もしくはブローカーにだまされてそのような境地に陥った女性達には同情を禁じえません。

しかし、いわゆるそのような広義の強制性による慰安婦の存在を人権問題とみなすのなら日本占領後に行った米軍による特殊慰安施設協会 (RAA: Recreation and Amusement Association:米軍兵士相手の日本人慰安婦施設) 設置に関する非難決議も道徳的側面からするべきだと我々も米国に詰寄れます。 しかし米国下院の非難決議は河野談話に基づいて存在したとされる狭義の強制性を問題の主軸として行われています。 この狭義の強制性を日本政府が今さら否定しても大衆にはその真意が伝わらずただ単に日本政府が慰安婦問題の存在自体を否定しているように映ってしまうという政治的に非常に難しい事態になってしまっているのが現状です。

政府の要職の方々には自身の発言が国家百年の大計に影響を及ぼしうることを肝に銘じていただきたく思います。

本日は顎下液体シリコン注入後肉芽腫除去手術をお受けになられた患者さんのご紹介です。数十年前に注入した液体シリコンが序々に周囲に浸潤し炎症反応を起こして肉芽腫を形成したとおもわれる硬結が顎下に生じて2重顎のような外貌を呈していたため切除することになりました。

上段:術前です。
下段:術後約2ヶ月再診時です。(写真は患者さんの快諾を得て供覧しています)
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順調な経過です。  当時 液体シリコンをいれた医師達は安全だとおもって注入したのだとおもいます。 具体的薬品名をあげると問題になりかねないのでここでは述べませんが、現在の美容外科で用いられている非吸収性の液体注入物も将来、軟部組織に浸潤して後日肉芽腫等形成する可能性があるため使用はしないほうがよいのではないかと思っています。
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by shirayuribeauty | 2007-08-04 00:23 | 美容外科
小陰唇再形成術
今日は大東亜戦争中の1945年 にイギリス・アメリカ・中国がポツダム宣言を発表した日になります。

このポツダム宣言にはいわゆる国体護持(天皇制の維持)について言及されていなかったことから受諾の可否について政府の内部で激しい議論が起こりソ連の仲介を期待していた日本はこれを黙殺することとしました。

8月6日に広島市への原子爆弾投下が、3日後の8月9日には長崎市への原子爆弾投下がなされ、同日日ソ中立条約を結んでいたソ連の対日宣戦布告により満州国へ侵攻が起こりやむなく8月9日の御前会議で「国体の護持」を条件にこのポツダム宣言の受諾を決定することとなりました。

さて本日ご紹介の患者さんは小陰唇形成術をお受けになられた患者さんです。(写真は患者さんの快諾を得て供覧しています。)

削除されてしまったので写真に修正を追加して掲載します。
人によっては不快に感じる恐れがあるので閲覧を希望されないかたは下の青文字をクリックしないでください。

小陰唇再形成術
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by shirayuribeauty | 2007-07-26 10:49 | 美容外科